株式会社クロスマーケティングは、北京・上海・広州在住の20代~40代の男女900人に、「原発事故後の日本製品に対する中国での購入意向調査」を行った。
購買意欲の低下
中国での日本製品の購入について、食品・飲料カテゴリーでは、全製品で「購買意向なし」が「購買意向あり」を上回った。とりわけ、「ハム・ソーセージ」と「粉ミルク」は8割近くの人が「購買意向なし」と答えた。
生活用品カテゴリーで、家電製品については、「購買意向あり」が「購買意欲なし」を大幅に上回った。しかし、それでも「購買意欲なし」は3割にも上る。
仕事のために来日したい人は、26.2%にとどまり、観光に来たい人は、58.9%だった。
こうして見ると、中国での日本の食品の購入については、福島第1原発事故による放射性物質流出が大きく影響している。食品の安全に定評のあった日本製品が、すっかりイメージを落とし、安全性を懸念されているようだ。
また、家電製品は、まだメイドインジャパンの面目を保っていると思われるが、食品のイメージに引っ張られて、日本自体のイメージが悪くなっている様子がうかがえる。
さらに、仕事などで長期滞在を避けたい意志も感じられる。ただ、観光で来日したい人々が半数以上いたのは救いであろう。今後、中国人観光客を上手に誘致し、日本での食の安全性を確認してもらえれば、落ちてしまったイメージも回復できるのではないかと考えられる。
株式会社クロスマーケティング