第3次補正予算案が閣議決定
政府は2011年10月21日の午前に行われた閣議で、東日本大震災からの復興の対策などを盛り込んだ2011年度第3次補正予算案を閣議決定した。
閣議決定した予算総額は12兆1025億円だった。このうち円高対策約2兆円を含む9兆2438億円が東日本大震災からの復興に充てられる。残りの3兆円弱は、2011年度第1次補正予算に流用した年金財源の補填やB型肝炎訴訟の和解関連経費などに充てられる。
補正予算としては、2009年度第1次補正予算の14兆6987億円につぐ過去2番目の規模だ。2009年度第1次補正予算の時は、リーマン・ショック後の経済対策を盛り込んだため、このような大きな額の補正予算が組まれていた。
第3次補正予算の特徴
第1次補正予算と第2次補正予算では、東日本大震災の被災地に仮設住宅を建設など、被災地の当面の復旧対策が中心だった。
しかし、第3次補正予算では都市や沿岸部の本格的な復興支援を主に考えている。これは、被災自治体が復興計画を作成するだけの状況になったことを受けて盛り込まれたのである。
第3次補正予算の最大の目玉は、「震災復興交付金」として1兆5612億円を計上している点である。震災復興交付金とは、集落を集団で移転するなどの新しいまちづくりに必要な補助金を一体化し、使途の自由度を高めた交付金である。
これらの補正予算を有意義に使い、一刻も早く被災地が復興することを願うばかりだ。
首相官邸
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