腰痛で歩いて救急車に
6日、初公判を終えた民主党元代表、小沢氏はその夜半に救急搬送された。
マスコミは「自ら歩いて救急車に乗った」と仮病をにおわせる報道を展開。またしても小沢氏のイメージは悪化した感がある。小沢氏は腰の痛みを訴えていたという。搬送先である日本医科大病院の担当者は記者会見で、「小沢氏は左尿管結石。1週間程度で退院できる」と語った。
もともと心臓に持病を抱える
小沢氏はもともと心臓に持病を抱えており、1991年にもやはり救急車で東京都内の病院に運び込まれた。このときの病名は狭心症だった。
2006年には、民主党代表に再任された直後にやはり入院している。
狭心症などの心不全は年齢とともに進行する。小沢氏の病状について「ニューヨーク心臓協会」の重症度分類に照らすと、階段や坂道を登るだけで症状が出る「クラスⅡ」もしくは、新聞を取りにいくだけでも症状が出る「クラスⅢ」ではないか、と推測する専門家もいる。
イメージ戦略の失敗
実際に病状がどのようなものかは不明だが、ストレッチャーに載せられた状態で救急車に乗り込むことも可能だったはずだ。
歩いて乗れば、「追求を逃れるための仮病」という論調でマスコミが報じることは、簡単に想像できる。
にもかかわらず、ストレッチャーに乗らないところに、小沢氏が一貫して抱える「イメージ戦略のまずさ」がうかがえる。
ネット上ではすでに、小沢氏の入院について故田中角栄氏とダブらせ「昭和の政治家か?」と揶揄する声もある。
同じ立場なら「どうすべき」と思う?
ちなみに小沢氏は、191回におよぶ田中角栄氏の公判すべてに出席したことでも知られる。
1992年には、自身の本が出版される際、「田中角栄氏の裁判を傍聴しながら、政治家として裁判で同じ立場に置かれたらどうすべきかと考えていた」と語った。
救急車に乗り込む際、小沢氏ははたして「どうすべき」と考えたのだろう。
◆FACTA ONLINE
http://facta.co.jp/article/200611008.html◆田中角栄 wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E8%A7%92%E6%A0%84