たばこ増税で復興増税の1/4を
就任早々の小宮山厚労相が「タバコ1箱700円を目指す」と語り物議を醸した「たばこ増税」は、結局1本あたり2円の増税で政府案はまとまった。
国税分1円の値上げを10年、地方税分1円の値上げを5年行うことで、2.2兆円の税収増が見込めるという。復興増税は9.2兆円と言われており、約1/4をまかなえる計算になる。
税収は皮算用通りに増えるか?
ただ、たばこ税増税に関しては反対意見も多い。まず問題視されているのが、試算通りに税収が増えるか、という点だ。
たばこ税を増税しても、売り上げが落ちれば税収は増加しない。JTによると2010年の増税では売り上げが約20%減少したという。
98年以降たばこ税は03年、06年、10年とこれまで4回引き上げられた。その間の税収は増えておらず、横ばい状態だ。06年には2兆2874億円にのぼったが、08年には2兆1193億円、10年には1兆9000億円台に低迷するものと見られている。
過去の値上げはほとんど無意味
値上げによる健康効果についても疑問符がつく。ファイザー製薬が行った調査によると、2010年の増税を機に禁煙にチャレンジした喫煙者は35.1%もいたが、このうち61.5%が失敗したという。
結局禁煙に成功したのは、喫煙者のうち13%程度ということになる。
税収は横ばいのまま、禁煙はそれほど進まない。これが過去のたばこ税増税の結果だと言える。
◆現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/21764◆ダイヤモンドオンライン
http://diamond.jp/articles/-/14329