株式会社ビデオリサーチインタラクティブ(以下、VRI)と、株式会社オールアバウト、NTTレゾナント株式会社、日本マイクロソフト株式会社、ヤフー株式会社のポータルサイト運営事業者4社は、「ネット広告バリューインデックスプロジェクト」の調査を実施し、その結果を更新している。
調査期間は、2010年8月から2011年3月まで、PCインターネット調査が、日本全国の15歳以上のPCインターネットユーザーを対象に行われ、回答者数は、12回の調査で、24,000人となった。
調査結果によると、インターネット広告出稿時には、インターネット「広告到達者」の30.6%が、広告を認知している結果となった。また、「広告認知者」の65.2%が、広告内容を理解しており、インターネット広告出稿により、「広告到達者」のメッセージ理解は、「広告非到達者」の1.22倍、広告商品の購入/利用意向は1.15倍に拡大、2,000万インプレッション出稿時の「広告認知者」数は、228万人、商品購入/利用喚起者数は、71万人となった。
今回、同プロジェクトでは、クッキー技術により「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがある調査回答者」(広告到達者)を特定したうえで、「調査対象広告を覚えているか」(広告認知)を調査した。
また、「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがある調査回答者」(広告到達者)と「利用しているパソコンに調査対象インターネット広告が表示されたことがない調査回答者」(広告非到達者)を特定したうえで、広告商品に関する意識(広告商品の購入/利用意向等)を調査することにより、広告到達者と広告非到達者の広告商品への意識の違いを把握することで、ブランディング効果が測られることにも期待している。
ちなみに、ブランディング効果とは、企業が顧客にとって価値のあるブランドを築く活動「ブランディング」によってもたらされる効果のこと。また、ブランディングとは、企業や商品・サービスのブランドの認知度を高め、ブランドイメージを消費者に強く印象付けることによって、購買意思決定時に自社のブランド製品を選択されやすくするマーケティング手法のこと。
「ネット広告バリューインデックスプロジェクト(Net Ad Value Index:略称NAVI)」とは、インターネット広告効果の検証、効果の基準値作成を目的に、2007年から開始された、共同調査を前身とした共同調査プロジェクトのこと。調査結果データの発表は、2008年4月、2009年12月に続き、今回で3期目となる。
広告が表示される回数が多いほど、ユーザーが覚えている確率が、前期・前々期よりもかなり拡大しているということは、広告自体の表現手法が間違っていないということ、もしくは、以前よりもサイトのあちこちに表示される広告に慣れてきたことになるのかもしれない。小さなスペースだからこそ、おざなりにできない「アピール」の場所として捉えたいものだ。
株式会社ビデオリサーチインタラクティブリリース