除染は不可能だった
20日に神戸大学の山内知也教授が除染の実態について調査結果を発表した。
モデル地区として除染を行った通学路でも、空間線量は平均して7割程度までしか下がらず、通学路としては不適なままだった。
道路側溝の線量は、むしろ高くなっており、民家の屋根や塀などの除染もできていないことがわかった。
福島県の13%、東京ドーム22.6杯分
環境省は24日、除染が必要な地域の面積と、除染によって発生する汚染土砂の量について、試算を発表した。
それによると、福島県の13%の面積について除染が必要であり、発生する土砂は2800万立方メートル。東京ドームの約22.6杯分となる。
細野環境相は就任時、汚染されたがれきを全国に引き受けてもらう、と発言している。福島を除染するためには、汚染された土砂を運び出す必要がある。どこに持って行くつもりか心配される。
また、先の山内教授の調査結果を見れば、たとえ除染作業を行っても、空間放射線値はたいして低下しないことがわかっている。
十分な補償を前提に住民には移転を求め、汚染は福島に封じ込めるのが妥当なはずだが、そういった声は政府からもマスコミからも聞かれない。
◆環境省
http://www.env.go.jp/◆放射能汚染レベル調査結果報告書
渡利地域における除染の限界
2011 年9 月20 日 山 内 知 也**
http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/110921_2.pdf