先進医療でうつ病と判定
メンタルな病気は診断が難しい。最近増加していると言われる「うつ病」も、一般的には問診のみで診断されるため、統合失調症やストレスなどによる一過性の適応障害、躁鬱病などと誤診されることも多い。
このうつ病を客観的に診断する「光トポグラフィー検査」が、現在注目されている。受診できる施設が国内に10施設しかないため、予約が困難な状況だ。
国内270万人のうつ病患者に「光」!
2010年に厚生労働省が発表した資料では、国内でうつ病の治療を受けている患者は約100万人となっている。
治療を受けていない人を含めると、270万人の患者がいる、と推計されており、日本人の15人に1人が生涯にうつ病を経験するという。女性は男性の2倍程度かかりやすい。
うつ病の診断はこれまで主に問診だけだったため、誤診も多かった。
光トポグラフィー検査では、患者の頭につけたヘッドギアが光で脳内の血流を読み取る。所定の言葉を発するなどの行為をさせてこの血流を観察することで、うつ病患者に特徴的な血流を発見。診断できるという。
厚生労働省は昨年5月、光トポグラフィー検査を先進医療に認定した。
検査前に保険の検討を
うつ病にも医療保険は適用される。ただし、うつ病の診断を受けてしまってからの加入はできない。
また加入時期と診断時期が近いと、保険会社が支払いを拒否するケースもある。うつ病の気配を感じたら、早期に保険を見直すのがおすすめだ。

◆週刊ダイヤモンド
http://diamond.jp/articles/-/14130