「痛みを分かち合う」方針を発表
4日、細野環境大臣は福島原発事故で汚染されたがれきが土壌の最終処分について、細野環境大臣は「福島の痛みを日本全体で分かち合うことが国としての配慮だ」と述べた。
細野大臣は最終処分場を福島県外に設けたい、と主張。物議を醸している。
普天間の二の舞? 手を上げる自治体は?
民主党政権の特徴として、実現に向けて何の根拠もない政策を情緒に基づいていきなり発表する、というものがある。
今回の細野環境大臣の発言は鳩山元総理の「普天間は最低でも県外に移設」という方針と類似している、とネット上ではすでに議論されている。
普天間の場合、徳之島が一時移転先として手をあげた。財政状況がひっ迫する自治体にとって、基地誘致で得られるさまざまなお金は魅力的なものだからである。
汚染されたがれきや土壌の引き受けについても、同じことが起きる可能性が高い。
秋田県の佐竹知事は5日の記者会見で「頭から否定しない」と発言。受け入れに含みを残した。
人災の被害をさらに拡大する二次的人災
もともと福島第1原発事故には人災の要素が強い。津波に対する備えが弱かった設計はもとより、ホウ酸の注入が遅れ、メルトダウンに到った経緯。スピーディー情報の隠匿など、津波ではなく人が被害を拡大させてきた。
さらに農水省は放射性物質で汚染された汚泥を堆肥として利用し、全国に流通させることを認めた。
今回の細野発言が実現すれば、全国に「痛み」は拡散し、その「痛み」がもっとも弱い子どもや妊婦を襲うことは必至だ。
「AERA」・2011.8.8号には、汚染がれきの焼却処分に手をあげた自治体が掲載されている。
これらの自治体が持つ処分場をマーキングしたのが下記の地図だ。福島県在住のハンドルネーム「あきえごけ」さんが作成し、ツイッター上で公開したもの。
図のマークは「黒点付きマーク=AERA掲載/又は検討中と報道」、「押しピンマーク=電話確認結果あり」、《赤》自治体のゴミ焼却施設、《黄》埋立て処分場、《水色》中間処理やリサイクル処理施設、《紫》受け入れ済み/決定、《緑》がれき置き場となっている。
幸いにも被害をまぬがれた九州に集中している。四国や北海道なども含め、日本全国がこれから深刻な汚染にさらされることを予言する地図と言える。
◆AERA
http://www.aera-net.jp/latest/◆Googleマップ
福岡近郊ーゴミ処理施設 (+九州 +北海道+四国)http://bit.ly/nldDP9