飯館村区長ベルリンで怒りの講演
飯館村前田区の長谷川区長が11月27日、ドイツのベルリンで講演を行った。
ブント(ドイツ自然•環境連盟)、ドイツ放射線防護協会、ベルリン日独平和フォーラムという3団体が主催した「福島県の人びとによる報告」と題する講演会に参加。原発事故について怒りの声を上げた。
放射線量は嘘をつかれ、隠された
講演によると、3号機の爆発が報じられた3月14日、飯館村役場では国から空間放射線量が40マイクロシーベルトを超えている、との連絡を受けていたという。
村長はこの情報を口止め。その後、大学の研究チームが調査であきらかにした村内の汚染についても、データの公表を止めようと試みた。
放射線量のデータも、国や県が出した数値と、報道陣や大学の研究チームが出した数値には大きな開きが見られる。
事故直後、40ミリシーベルト/時と報告されていた時期に、ジャーナリストが提示した値は100ミリシーベルト以上だったとのこと。
長谷川区長は「公の発表は正しい数値ではないのです。嘘の報道をしているのです」と語った。
大人は自殺し、子どもたちは差別を受ける
飯館村が避難地域に指定されたのは4月11日だった。村内にはそれまでにプルトニウムなどが大量に降下したものと見られている。
酪農や農業など生活の基盤を失った人に自殺者が相次ぎ、相馬市では酪農を営む人が自殺。近隣ではさらに102歳の老人や93歳の高齢女性も自殺したという。
区長は同地区に住んでいた子どもたちの未来についても心配する。広島や長崎のヒバクシャと同じく差別を受けるだろう、と予想。
こういった大事故を起こしながら、なお原発を再稼働し、海外に輸出しようとする国家の姿勢を批判した。
◆Eisbergの日記
http://d.hatena.ne.jp/eisberg/20111127/1322433832◆飯舘村
http://www.vill.iitate.fukushima.jp/event/index.html