飲食店の5割が不適!
「焼肉酒家えびす」による集団食中毒を受け、厚生労働省は6月14日、生食肉について行った全国調査の結果を発表した。調査によると、飲食店の51.8%が国の衛生基準を守っていなかったことが判明している。
全国14,708施設の飲食店が対象となっているが、うち26.3%で「トリミングや調理に用いる加工台、まな板、包丁等の器具が専用のものが用いられていない」といった基本的なルール違反が見つかっている。
器具の消毒についても、83度以上の熱湯を用いていない店が5割以上と、食中毒に対する意識の低さがうかがえる結果となった。
大腸菌汚染を検査していない店が9割弱
O157などの大腸菌群について、陰性かどうかを検査していない店は87.4%と最多だった。食肉処理業では72.9%、食肉販売業者75.4%となっており、「焼肉酒家えびす」の事件後も、検査を行っていない店が大半を占めている。
ユッケを食べるなら京都? 和歌山はNG
都道府県別に、飲食店の衛生基準達成度を見ると、基準に満たない店が最も少なかったのは、京都の5%だった。最多は和歌山の100%となっている。集団食中毒患者が出た県では、富山県が80.6%、石川県が78.6%、福井県が66.7%、神奈川県が36.2%だった。
著:ハッピーライフエンド編集長 谷垣吉彦
◆生食用食肉を取り扱う施設に対する緊急監視の結果
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001fje8-att/2r9852000001fji8.pdf