高血圧や心臓病が難聴のリスクを高める
国立長寿医療研究センターは、65歳以上の高齢者で聴力に障害のある人は、全国に1500万人にのぼる、との推計をとりまとめた。15日に開かれる日本老年医学会で発表される予定。
愛知県内で40~80歳の男女1171人を対象に行った調査では、25デシベル以下の音が聞き取れない難聴者は加齢とともに増加することが判明した。50歳代では6%、60歳代で21%、70歳代で53%、80歳代では79%にのぼる。これを日本の総人口に当てはめて、65歳以上では1500万人の難聴者がいる、と推計された。
木の葉の触れ合う音や呼吸音が20デシベル。ささやき声で30デシベル程度とされている。判断の基準となった25デシベルはこの中間だ。
この調査では、高血圧や心臓病の既往症があると、難聴のリスクが高まることがわかっている。また高齢者では各年齢で、男性の方が難聴患者の率が高い。
あのサプリが難聴を防ぐ!
今年4月には、株式会社カネカがサプリメントに難聴を防ぐ効果があった、と発表している。カネカでは信州大学医学研究科の樋口京一教授と共同で、還元型コエンザイムQ10をマウスに与え老化に対する影響を調査。コエンザイムQ10には、加齢性難聴の進行を食い止める働きが観察されたという。
著:ハッピーライフエンド編集長 谷垣吉彦
◆国立長寿医療研究センター
http://www.ncgg.go.jp/research/index.html◆株式会社カネカ ニュースリリース
http://www.kaneka.co.jp/news/n110427.html