視覚を光の動きを追えるまでに
中国新聞によれば、5日に大阪大大学院医学系研究科の不二門 尚(ふじかど たかし)教授が失明した患者の眼球に網膜を刺激する電極を装着し、視覚を光の動きを追えるまでに回復させることに国内で初成功したという。
網膜色素変性症などの視力が失われる病気の患者にとって朗報となるだろう。
「色の識別はできず、まだ白黒でしか認識できないが、2年後には大きな文字を読めるようにしたい。数年以内につえがなくても歩けるようになるかもしれない」
中国新聞の取材に対して、不二門教授はこのように話している。
より安全性が高い手法
アメリカなどではすでに網膜を直接電気刺激する研究が進んでいる。しかし、大阪大の手法は強膜にチップを装着するため網膜を傷つけにくい。従って、より安全性が高いという。
不二門教授は今後、眼鏡型CCDカメラや持ち運び可能なサイズの体外コンピューターを開発したいと意欲を燃やしている。
大阪大学大学院医学系研究科・医用制御工学講座 感覚機能形成学教室
http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/sensory/www/index.html中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/