一般的イメージと違うネット世代の若者
北アフリカや中東で起こっている最近の反体制抗議行動を見ていると、世間一般で言われている、「ネット世代の若者は政治に無関心」というイメージに疑問符がつく。米国マッカーサー基金が行った調査では、インターネット上で活発に活動している高校生は、実際の市民活動などにもいっそう積極的であることがわかった。
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同基金では、カリフォルニア在住の高校生2500名を対象に、3年間の追跡調査を行っている。
具体的な内容は、ソーシャルネットワークのサイトで社会的・政治的意見を他人と議論した頻度、ネットを通じて社会的・政治的情報などを収集した頻度、社会的・政治的活動をしている人物とメールのやりとりをした頻度、などである。
意外な事実
調査対象の高校生たちは、インターネット使用時間が長ければ長いほど、より幅広く社会とつながりを持っていることがわかった。インターネットが、オフラインでのボランティアや社会的活動への窓口となっていることもうかがえるという。パソコンにしがみついている若者は非社交的だとするイメージが間違っていたことになる。
また、インターネット上でさまざまなメディアの情報を目にすることで、より多元的な意見に触れる機会が増すという。
今回の調査結果をまとめた基金側は、ネットリテラシーについてこう語る。
この調査結果は、学校や放課後活動のみならず、親に対しても非常に深い意味合いを含むものとなった。
インターネットにより高校生の市民参加意識高まるマッカーサー基金