環境にやさしい「日本の伝統のパッケージ」
私たちが普段から何気なく、ショッピングや、プレンゼントなどを通してふれる「包む」という行為。環境問題が問われる今、技術の進歩や、欧米化・合理化の流れにあって、日本の風土や美意識に基づいた、包み=日本の伝統パッケージに注目が集まっています。
東京都の目黒区美術館では、グラフィックデザイナー、故・岡秀行氏の寄贈品による、「包む ―日本の伝統パッケージ」展を2月10日(木)から4月3日(日)まで開催します。生前、日本の伝統パッケージのコレクターとして知られ、写真集や、展覧会を通して、その再評価に務めた岡氏が目黒区美術館に寄贈した、貴重なコレクションを一同に展示します。
木、竹、紙、布-日本の風土と美意識を生かした「包み」
グラフィック・デザイナー岡秀行氏(1905-1995)は、戦前から食料品や、お菓子などの容器や包装に、日本ならではの風土を生かした、機能美と、職人による造形美を見いだしていました。戦後の高度成長のなか、それらのパッケージが失われるのを危惧し、「日本の伝統パッケージ」と題した、写真集や展覧会でその再評価に努めました。
この展覧会では、岡氏が目黒区美術館に寄贈した、日本の伝統パッケージを一挙に展示。木や竹、わらに土、紙に布など、職人の手による、自然の素材を生かした造形美と、日本人ならではの自然観・美意識について改めて考えます。
環境について、真剣に問われる時代だからこそ、改めて、私たちの心に根付き、そして忘れてしまった「日本の伝統パッケージ」について考える、良い機会かもしれません。
「包む ―日本の伝統パッケージ」
目黒区美術館
東京都目黒区目黒2-4-36 目黒区民センター敷地内
03-3714-1201
開催期間/2月10日(木)-4月3日(日)
開館時間/10:00~18:00
※入館は17:30分まで
休館日/月曜日
※ただし、3月21日(月)は開館、3月22日(火)は休館
料金/700円
包む―日本の伝統パッケージ展 | 目黒区美術館
http://mmat.jp/exhibition/archives/ex110210-2「包む―日本の伝統パッケージ展」プレスリリース(PDFファイル)
http://mmat.jp/exhibition/media/tsutsumupress3.pdf