チェルノブイリ原発事故
1986年4月26日、ソ連ウクライナ共和国キエフ州北部プリピャチ市のチェルノブイリ(Chernobyl)原子力発電所で原発事故が発生、発電所を中心とする半径300kmのエリアで放射能汚染がおきた。1平方km当り15キュリー以上の汚染エリアは周囲10000平方kmにおよんだ。
事故がおきた4号炉は他の3基と同じく電気出力100万kW(熱出力320万kW)の黒鉛減速軽水沸騰冷却型。
事故の原因は人為ミス。ソ連が国際原子力機関に提出した報告書によると、緊急停止機能を低下させ安全保護信号(スクラム信号)を無視して発電試験を行なった事が原因だったという。
事故がおきた4号炉は放射能もれを防ぐため事故後コンクリートで固め〈石棺〉られた。
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事故で半減期の長いセシウム137による汚染が周囲に広がった。ベラルーシでは1平方km当り15キュリー以上の汚染が観測された。
発電所の周辺30km以内の13万人以上が避難、事故による死者は31人、負傷者は203人(発電所従業員と消防士のみ)だった。
また事故で周辺住民約29万人が被爆、ソ連国民の集団線量は外部被曝だけでも約900万人レムに達した。またソ連国民の集団線量は事故後50年間で約2900万人レムに達すると計算された。
ヨーロッパ諸国でも高度の放射能汚染を観測、日本を含む北半球の広い地域でも放射能が検出された。
事故後時間がたつにつれ周辺住民に甲状腺癌、白血病をはじめとする癌が多発、家畜にも奇形が多く現れた。
福島原発との比較
チェルノブイリ原発事故では炉の緊急停止機能が不十分だった。今回の福島原発では地震がおきた時点で炉は自動停止した。
チェルノブイリ原発事故では事故発生後も炉の核反応が続いた。今回の福島原発では地震がおきた段階で自動停止した。自動車で例えるとチェルノブイリ原発事故は事故後もアクセルペダルを踏み続けた状態、福島原発事故は事故後車は停止しているがエンジンのヒートがおさまらない状態。
専門家によると、チェルノブイリ原発事故と比べると今回の福島原発事故の深刻さは低いという。
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http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/fukushima_nuclear_plant/?1300225935