写楽の版画をほとんど網羅
寛政6年(1794年)5月に役者大首絵28点を世に送り、その翌年の新年に突如として姿を消した、東洲斎写楽。約10か月たらずの活動期間にもかかわらず、多くの傑作を残し、現代においても人々を魅了し続ける、写楽の大規模な回顧展がいよいよ始まります。
東京・上野の東京国立博物館・平成館では、写楽の版画、そのほとんどを網羅した展覧会『特別展「写楽」』を4月5日(火)から5月15日(日)まで開催します。すい星のごとく江戸時代をかけぬけた、写楽の芸術の神髄に迫ります。
江戸当時そのままの発色の「写楽」
東洲斎写楽といえば、正体不明の「謎の絵師」として、誰もがその名を知っているかと思います。わずか10か月たらずの活動期間で、140点あまりの作品を残してこつ然と姿を消した写楽。その斬新な表現とミステリアスな生涯が、人々の心をひきつけてやみません。
写楽の時代の浮世絵版画は、退色が激しく「刷ったばかり」の色を現代に伝えるのが、非常に困難といわれていますが、今回の展覧会では、写楽版画の神髄に触れるため、国内外から、特に保存状態の優れた希少な作品を展示。博物館所蔵の作品と比較して、浮世絵の本来の鮮やかな発色がよくわかります。
また、同じ図柄でありながら、版の一部が違う“異版”や、ほかの絵師たちが、写楽と同じ役者を描いた作品も展示し、あらゆる角度から写楽の秘密と魅力に迫ります。
『特別展「写楽」』
東京国立博物館 平成館
東京都台東区上野公園13-9
03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催期間/4月5日(火)~5月15日(日)
開館時間/9:30~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日/4月25日
料金/1500円
写楽 [特別展] 公式ホームページ
http://sharaku2011.jp/index.html