インキュベーションセンターの設置と資金拠出などで
(株)カネカ(旧鐘淵化学工業)は4日、韓国の成均館(ソンギュングァン)大学(SKKU、本部はソウル市)の産学協力団(産学連携組織)と、今月より新規電子材料に関する共同研究を開始すると発表した。
具体的には、同大水原キャンパス内にインキュベーションセンターを設置し、カネカより研究資金の拠出と研究者の派遣、同大からは施設および研究者の提供を行い共同研究を推進するという。
なお昨3日、同大敷地内にて、同副総長をはじめ、関係者・ユーザーなど多数の出席を得て、同センターのオープニングセレモニーを開催した。
<共同研究の概要>
1.研究内容
高性能ガスバリアフィルム、フレキシブル発光デバイス、新規蓄電デバイスなど
2.場所:成均館大学内インキュベーションセンター
(センター長:Lyong sun Pu氏 School of Advanced Materials Eng. Invited Professor)
3.期間:2010年6月1日より5年間
4.研究人員:
SKKUよりセンター長他教授5名、カネカ先端材料開発研究所より数名の予定
カネカの韓国内やアジア市場展開拠点として位置づけ
また、同センター内にオープンラボを合わせて設置し、新規電子材料の製品化及びデバイス化などの実験ラボとして活用、韓国のユーザーへの同社の技術サービス拠点とするとのこと。
同社は、太陽電池やその周辺事業をはじめとした環境・エネルギーに関する素材や、電子機器向けの熱対策材料などこれからの情報化社会を支えていく高機能な電子材料を開発・提供してきている。
そして今後、同大が持つエレクトロニクスデバイスの技術と、同社の材料開発に関する独自技術を組み合わせることで、重点戦略分野である「環境・エネルギー」「情報通信」の分野での更なる事業拡大を図るとともに、同センターの設置によりアジア市場の事業展開を加速するという。
(株)カネカ