動物に咬まれたり、ひっ掻かれたりすることで感染
千葉市ホームページで、国立感染症情報センター発表の病原微生物検出情報の2010年4月号に掲載されたカプノサイトファーガ・カニモルサス感染症について紹介している。
この病気は、カプノサイトファーガ・カニモルサスという細菌を原因とする動物由来の感染症。この菌はイヌやネコなど家庭で飼われているものを含む動物の口腔内に常在しており、咬まれたり、ひっ掻かれたりすることで感染・発症する。
免疫機能の低下した子どもやお年寄りは重症化する傾向がある。
DICや敗血性ショック、多臓器不全になると死に至るケースも
主な症状は、発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛などで、重症例では敗血症や髄膜炎を起こし、播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血性ショック、多臓器不全に進行して死に至ることある。
予防対策としては、一般的な動物由来感染症予防の対応と変わらず、日頃から、動物との過度のふれあいは避け、動物と触れあった後は手洗いなどを確実に実行すること。
40歳代~90歳代と中高年齢の患者が多い
日本での患者の年齢は、40歳代~90歳代と中高年齢が多く、糖尿病、肝硬変、全身性自己免疫疾患、悪性腫瘍などの基礎疾患が見られる。
感染原因は、イヌの咬傷 6例、ネコの咬傷・掻傷6例、不明2例となっている。
免疫機能が低下している者は、重症化しやすいので子どもなども注意したい。
千葉市感染症情報センター
http://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/kenkou/khoken/ikagaku/idsc/idsc.html厚生労働省ホームページ
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/capnocytophaga.html#05