相次ぐ労働党候補者のネット上での不祥事
イギリス労働党でまたしても総選挙の候補者がインターネット上で不適切発言を投稿し、候補者リストから外されるという事態が起こっている。今月初めに同党のスチュアート・マクレナン氏の不適切発言が問題になったが、その教訓は生かされなかったようだ。
報じられたところによると、ジョン・コーワン候補は出会い系サイトのチャットで、「なぜ一人の女性に限定しなければいけないのか」などと複数の女性との関係を肯定するようなコメントや、その他にも性的な発言を投稿したとのことだ。
また、自分の子供をイスラム教徒と結婚させるつもりはないなどといった発言もしたようである。
総選挙を前に党へのダメージは大きい
労働党の広報官はコーワン氏を今回の総選挙の候補者から外したことを正式に発表した。
「候補者指名が終わった後でこのようなことが明らかになったことは受け入れ難く、党の期待に沿う人物であるとは到底言い難い。
労働党はコーワン氏を候補者リストから外し、今後一切労働党の候補者として擁立するつもりはない。また、党の委員会で同氏を除名するかどうかの検討に入る予定である。」
実はコーワン氏は2004年にもオンラインでの不適切な投稿に関連したとして自由民主党を除名されている。しかもどうやら氏は独身で子供もおらず、イスラム教徒云々の投稿は「もし子供がいたら・・」という仮定の話だったようだ。
彼はテレグラフ紙の質問に対して「自分の思ったことを正直に投稿したまでだ。」と答えており、あまり反省の色は見られないようだが、マクレナン候補者に次いで2人目となる今回のスキャンダルが労働党に与えるダメージは大きいと推測される。
ウェブサイト上での選挙活動がかつてないほど活発に繰り広げられ、イギリスでは「インターネット選挙」という言葉が今回の総選挙の代名詞ともなっているが、労働党にとってはとんだインターネット効果になっている。
General Election 2010: Labour suspends candidate over online message
http://www.telegraph.co.uk/news/election-2010/7634464/General-Election-2010-Labour-suspends-candidate-over-online-messages.html