モバイル利用を開拓
日本では、選挙運動でのインターネット解禁へ向けての動きが話題となっているが、e-選挙の祖国アメリカでは、次期大統領選へ向けて、選挙運動へのモバイルの取り込みが注目されている。
しかし、モバイル上のサイト、SMSその他アプリは、ニューメディア政治活動の専門家たちには、まだまだ受け入れられておらず、それらが選挙運動の中の一つの要因として市民権を得るまでには乗り越えなければならない壁がいくつかあるようだ。
モバイルの課題点
まず一つは、モバイル=「一時的に目立つだけのもの」という偏見。モバイルはコンピューターに比べ、これまでの選挙戦での実績が非常に少なく、信頼をされていない。
次に、コストが非常に高いこと。twitterのアカウントやFacebookのページを作ることに比べて、モバイルSMSのプログラムやアプリを作るには、よりお金も労力もかかるので、先に述べた偏見も手伝って、そこまでしてモバイルへお金をつぎ込むことへの不安がある。
そして、そのサービスが利用可能な限られた人にしか情報が届かないこと。
モバイルの可能性
選挙運動へのモバイル取り込みに、好意的な意見もある。デスクトップとモバイル双方を駆使することで、キャンペーンメッセージを伝える機会がより増えるというものだ。
共和党オンラインコンサルティング会社のインターネット戦略チーフであるEric Frenchman氏は言う。
「成功を視野に入れている主要な顧客にはどの方にも、モバイルを強くお薦めしています。」
民主党選挙運動にも関わっているモバイルマーケティング会社のCEO、Kevin Bertram氏は、利用可能な人みを対象としたモバイルショートコードを設立に関して…
「小規模の選挙戦を戦うなら、本当にやめておいた方がいい。あなたの州で、支持グループの多くの人々がそのショートコードを使っている場合であるとか、そのようなケースならば、効果的かもしれません。これが州規模の選挙戦を戦うとなれば、そこへお金をかけない理由はありません。」
選挙戦の規模を見極めることが、採算の鍵と言えるようだ。
ハイリスク・ハイリターン?
社会に影響を与えるためのモバイル活用実践者によるネットワークMobileActive.orgの創設者の一人であり編集者であるKatrin Verclas氏は語る。
「携帯は、まだまだかなり高価です、そして資金の見返りの点でも即効性がないかもしれない…でも、リスクなしには革新的なことは起こりませんからね。」
社会に影響を与えるためのモバイル活用実践者によるネットワークMobileActive.org(英語)
http://www.mobileactive.org/ClickZ 'Despite Cost, Political Campaigns Try Mobile'
http://www.clickz.com/3639980