急速に広がるニーズ
家系図はかつて、例えば、自分の祖父や彼のすばらしい口ひげを回想するのが大好きな、社会性のないおばあちゃんが得意とする領域と見られていました。
しかし、ここ最近、家系図作りは世界で最も急速に成長している趣味のひとつとなりました。それに、もはや老人向けの趣味でもありません。
オーストラリア、北クイーンズランド州の家系図資料を所属している図書館を利用している人々の40%は、60歳未満です。
「家系図作りの手助けをできることは素晴らしい」
北クイーンズランド州の家系図協会は、30年前に発足し、以来家系図作りに取り組んでいる地元住民の手助けをし、地域の歴史を記録に残してきました。
会長のマーガレット・ピカード氏は、失った両親や祖先との再会を手助けできることは素晴らしいと話します。
「場合によって様々な状況が起こり得ます。ある人が両親の記録をたどっていれば、彼らの両親の写真を初めて見つける手助けをすることだって、できるかもしれません。家系図作りの醍醐味ですね。」
「成功もあれば、悲しい事実もあります。」
忙しすぎて手が回らない
協会は350名以上のメンバーを抱えていますが、どの窓口も助けを求める人でにぎわっているようです。
「訪れた人たちに帰ってもらわなくてはいけなくなったため、今日は1日中ここに居ました。これ以上使用できるコンピュータがないので、手助けすることができないんです。スペースもないですし、帰ってもらうしかありませんでした。」
と、ピカード氏は説明します。
39名のボランティアが、訪れる人々の家系図作りを手伝っていますが、彼らの仕事はそれだけでなく、芝生の手入れや、所蔵資料の整理も行っているそうです。
それでも助けを必要としている人がいるから
ピカード氏は、母親を探している女性の手助けをしていました。彼女は孤児で、現在74歳。調査の結果、彼女の母親はアイルランド系であるとわかりました。跡継ぎがいないまま、家族の遺産を相続した人物でした。
「信じられない事実です。もし誰かがあなたにこんな事実を告げても、あなたは『そうだな、う〜ん…』と考え込んでしまうでしょう。でももし、あなたがそこに座って、新聞の過去の報道や、公的資料などの真実を実際により分けていたら、開いた口が塞がらなくなりますよ。」
協会は先月3日からサーインゴーワ図書館で、オーストラリアの初期移民に焦点を当てた資料の展示を行っています。
原文: Nathalie Fernbach(翻訳: Miyuki.T)
原文: Getting to the roots of your family tree(ABC Australia)
http://www.abc.net.au/local/stories/2010/04/13/2871560.htm?site=northqld~~VFamily History Association of North Queensland Inc(北クイーンズランド州の家系図協会 / 英語)
http://www.fhanq.org/