政界の実力者華麗なる転身!?
英自由民主党元議員リチャード・アラン氏、現在政治的には無党派である彼だが、世界一大規模なサイトであるFacebookディレクターに転身、来る総選挙に向けての選挙運動が彼の管理するSNS上で繰り広げられるであろうと予測している。
3月第3週の時点で最も利用者数の多い検索エンジンとして三年間トップを守り続けたGoogleを抜いて、Facebookの登録者数は全世界で4億人に上っており、政治家でなくともその影響を無視することのできないSNSに成長している。
イギリスでは特にその浸透ぶりは目覚しく、利用者は2400万人に上り、その半数以上が自身のプロフィールを毎日訪れているという。
こんなこともできちゃうSNS
従来の政党からの一方向的な選挙運動に対して、SNSで行われる選挙運動は双方向的であること、またアラン氏は何より、SNSの持つ口コミの力に着目している。
「労働党は、ゴードン・ブラウンに投票するよう呼びかけるでしょう、でも私が言わんとするのは、身近な人が『ゴードン・ブラウンがしたこと見てみて、出所がおもしろいよ、送るね』と口コミすることなんです。利用者たちが情報の流れを決めているんです。」アラン氏いわく、「従来の放送メディアを通して起こっているイベントに、社会的な要素を付け加えているのです。」
その巨大な地盤を利用し、利用者プロフィールの広告スペースを使って投票に関する世論調査を行う予定もあるという。また、Facebook上のこういった動きを見た無党派層が選挙参加へ導かれるということも予測でき、民主的選挙実現という「社会利益」への貢献を目指し、選挙管理委員会と共に働いている様相だ。
ライバル会社Googleが運営するYouTubeとも選挙運動中に投稿される画像をどのように最大限利用してゆくかについて話し合っている。
政治家を生かすも殺すもSNS次第?
「政治に携わっている人ならだれでもこのサイトが持っている政治的潜在能力がわかると思います、だからその中心にいられることは本当にやりがいがあります。」とアラン氏。この人が管理するのだから、ある意味、イギリス政界で最も影響力のある人物と言える。
ネット社会の特性を最大限利用して恩恵を受けるのか、それとも軽んじて拒絶するのか、これからの政治家の運命を握っているのはSNS!?
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