震度計の過大観測により26箇所で運用停止
3月30日に気象庁は、自治体と防災科学技術研究所が全国に設置した26地点の震度計の発表を、精度の問題を理由に取りやめました。
震度計に対する問題は以前より指摘されており、原因としては設置した地盤がゆるい、地震計と土台に隙間があいている、地震計が傾いているなどがあります。
2008年7月の岩手県沿岸北部地震の際には、洋野町に設置した震度計に数ミリの隙間があり、震度が過大に観測されました。気象庁はこの洋野町の震度を「震度6強」から「不明」に訂正しました。
観測精度が低い地震計は他にもあり
この他にも約30地点が観測精度が低い恐れがありますが、周辺に震度計がないために、現行では運用を続け、2010年度中の移設・回収を目指します。
2009年に設置環境基準を厳格化し、全国で震度計に関する調査が行われました。自治体と防災科学技術研究所設置分の約2100地点の調査を終えましたが、残りの約1600地点はまだ終えておらず2010年度中に終える予定です。
独立行政法人 防災科学技術研究所
http://www.bosai.go.jp/地方公共団体及び(独)防災科学技術研究所震度計の設置環境調査結果について(気象庁)
http://www.jma.go.jp/jma/press/1003/30b/sindokei_hyouka_20100330.htm