大学の苦悩
トゥルーディ・ステインフェルドさんは、ニューヨーク大学で就職支援サービスの事務局長を務めています。
彼女は、以前にも増して、雇用者に、無給のインターンシップが職業訓練、つまり教育であることを認識してもらう努力をしなければいけなくなったと話します。
彼女は最近、中規模の法律事務所のインターンシップを扱いました。学生1人あたり、1時間10ドルのインターンシップです。学生は後にこの企業が支払を行わなかったと抗議しました。それに加え、彼の仕事はコーヒーを入れたり、トイレ掃除をしたりすることだったそうです。
ステインフェルドさんは、一部の業界、特に映画会社は無給インターンシップが一般的で知られていると話します。一方で、ほかの業界も無給インターンシップの良さを見出し、訓練を取り入れ始めていると話します。
「少ないながら、銀行数社から、インターンシップに前向きであるという連絡を受けました。」
と、ステインフェルドさんが話します。
「私は『まさか。我が校のリストに記載されるはずがない』と言ったんです。」
インターン当人たちの見解
ニューヨーク大学4年生のダナ・ジョンさんも夏に無給のインターンシップを行いました。勤め先は音楽関係のタレントを予約手配する企業でした。そこで彼女はコピーをとったり、メールの問い合わせに定型文で答え、上司の手間を減らす手伝いをしたりして過ごしました。
「報酬があるインターンシップなら良かったんだけど、ただでやってほしいって言ってたの。」
と、彼女は話します。
「もし音楽業界で働きたいなら、これがひとつの方法ね。とりあえず業界に足を踏み入れたいなら、これが一番簡単な方法よ。ゴマをするの。」
インターンシップの必須条件
チャリティなどを行う非営利団体に対する無給インターンの規制はそれほど厳しくありません。なぜなら利益なしなら、ボランティアで働く人もいるからです。
カリフォルニア州をはじめとする州では、無給インターンシップの条件に、大学の単位が得られるという文章が組み込まれています。しかし連邦労働局の話では、特に大学の単位が必要になるわけではないようです。問題は、そのインターンシップを通じて職業訓練が行われているかどうかです。
たくさんの雇用者が、連邦労働局が定める、インターンシップの6つの条件を改める必要があると言います。なぜならこれは、1947年、ブルーカラーの生産作業を対象にし、最高裁判所の判決で下された結論だからです。
専門家たちの動き
カミール・A・オルソンさんは、シカゴを拠点に活動する弁護士です。これまでたくさんの労働者を代弁してきました。彼女は、
「現状に適合せず、改善の余地がある基準の1つが、このインターンシップにかんする、雇用者の急激な利益になることをインターンがしてはいけないというものです。経験からして、たくさんの企業がインターンを雇うことに前向きです。インターンシップには、雇用者も労働者も、双方利益があるからです。双方の利益を確かめる試験が行われるべきです。」
と、話します。
キャサリン・エドワーズさんは、経済政策研究所に勤める研究員で、新しいインターンシップにかんする研究を発表した人物です。
彼女によれば、セクシャルハラスメントで訴えを起こしたインターンが解雇された例もあるそうです。なぜなら、彼女は正規雇用の従業員ではないからです。
「無給インターンの周りにある深刻な問題は、それほど頻繁に社員に考えられることがありません。そのため、雇用差別を禁ずる法でも守られていません。」
The Unpaid Intern, Legal or Not
http://www.nytimes.com/2010/04/03/business/03intern.html?pagewanted=2&sq=unpaid%20intern&st=Search&scp=1