F.J.ベンジャミンさんが、マーサ・モーガンさんと結婚した時、アメリカ、ナパ群の歴史に名前が刻まれました。時は1850年、7月8日のことです。
群の歴史を残す台帳
ベンジャミンさんは初婚で、群の婚姻記録にその名が記載されています。その夏、事務員が、2人の名前を大判の古びた台帳に記入したからです。長年にわたり、たくさんの新婚夫婦が、このような台帳に名前を連ねてきました。その数は、正確には48冊になります。
家系図作りが人気の趣味となると、趣味で調査を行っている人物も、よくこの記録が保管されている事務所を訪ねてくるようになりました。彼らが探しているのは遠い親せきです。過去に存在する人の山をかき分けるように、古びた台帳を調べます。
「人は、自分がどこから来たのか知りたがるものです。」
そう話すキャロル・ブルーチャートさんはナパ群で、系譜・伝記学会を運営しています。
「家系図作りは、探偵業です。」
と、彼女は説明します。家系をさかのぼり、失った情報を再び見つけ出せるように、高祖父や高祖母の存在が、満足感を与えてくれます。
同会のメンバーであるリチャードさんもこんなことを話しています。
「系譜学者は、自分の家系の情報だけを好んで集めているわけではありません。彼らは同じことをするほかの人たちのために、道を開拓する手助けをしようとしています。」
ナパ群でも、行く手を阻む障害物が存在したようです。
家系図資料に個人情報保護法の弊害
群に勤めるジョン・トゥーター氏によれば、新しい法が施行され、台帳の閲覧が禁止になったことがあるそうです。
しかし、それも学会が問題解決に乗り出すまででした。
「学会は、何か取りかかるべきプロジェクトを探していたんです。」
と、ブルーチャートさんは話します。
「家系図調査をする上で、何か利益のあることです。」
それから、ベンジャミンさんがマーサさんと誓いを交わした160年も後に、学会は台帳から情報を抽出し、新しいデーターベースを作成しました。現在、台帳に記載されていた情報は、保管されている事務所を訪ねれば、だれでも閲覧することができます。
後編へ続く…
原文: Volunteers bring to light Napa marriages from 1850 forward (Napa Valley Register)
http://www.napavalleyregister.com/news/local/article_13c2f098-565f-11df-bd7e-001cc4c002e0.html