就業支援 半数近く内定
厳しい雇用情勢の中、京都の産学公が連携して昨秋始めた「京都未来を担う人づくり事業」で、人材教育を受けた求職者の半数近くが就職・内定する成果が出ている。自治体や経済団体のネットワークを生かし、地元企業にとっても要望に沿った人材確保につなげている。
同事業は
京都府(写真)や京都市、
京都商工会議所、市内の主な大学などが連携し、求職者を有給で雇用して就業支援する全国初の試み。昨年9月、同事業を運営する
サポートセンター(京都市中京区)に離職経験者ら35歳未満の求職者88人が雇用され、各専門分野に分かれて大学で学びながら企業の人事担当者との面談や職場訪問を続けている。すでに38人が就職・内定し、10人近くが最終段階の選考に進んでいるという。
企業は不況時でも採用の必要あり
採用を目的にセンターに登録するサポーター企業は約370社。2人に内定を出した印刷会社の人事担当者は「企業を支えるのは人。厳しい業績でも若手の採用を続ける必要がある。一度に多くの人と会えるため一番重視していた人柄の良い人材を見つけられた」と話す。
不況時は優秀な人材を確保したい中小企業も少なくない。センターは専任スタッフが求職者の希望や適性を見極めたうえで企業側に紹介し、面接など採用試験が円滑に進むよう工夫している。
同センターは2月にサポーター企業を招いて求職者による研究活動の成果発表会を催す。求人の掘り起こしも継続し、初年度の事業期間が終了する2月末までに全員の就職・内定を目指す。
「京都未来を担う人づくりサポートセンター」事務局
〒604-0862 京都市中京区烏丸通夷川上ル 京都商工会議所ビル 地下1階
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