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2024年04月19日(金)
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気象データ×AIで「もったいない」を減らすプロジェクト、3年間の集大成

気象データ×AIで「もったいない」を減らすプロジェクト、3年間の集大成

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天気予報活用で省エネ物流へ
日本気象協会は6月5日、「需要予測の精度向上・共有化による省エネ物流プロジェクト」の最終報告を発表した。

同プロジェクトは、天気予報によって物流を変化させることで、食品ロスの削減や、返品・返送、回収、廃棄、リサイクルなどで不要に発生している二酸化炭素の削減を目指す取り組み。

経済産業省の「次世代物流システム構築事業費補助金」の採択事業として、2014年度から2016年度まで実施されていた。多数のメーカー【製】、卸売事業者【配】、小売事業社【販】のほか、産業技術総合研究所や早稲田大学といった学術研究機関なども参加する大規模なプロジェクトだ。

今回の最終報告は、3か年計画の集大成といえる。プロジェクトの成果は大きく分けて2つあった。

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人工知能と気象予測でCPFRを実現
ひとつは、CPFRの実証実験による成果だ。CPFRとは、メーカー【製】、卸売事業者【配】、小売事業社【販】が協働して「商品の企画・販売計画」「需要予測」「在庫補充」を行い、欠品防止と在庫削減の両立を目指す取り組みのこと。

豆腐の製品を対象とした実証実験で、人工知能と気象予測を利用し、特定の小売店での需要予測を高度化することに成功した。これにより、小売業では発注を1日早めても機会ロス・食品ロスは発生せず、製造業では注文を受けてから生産を開始することで予測誤差をほぼゼロにできる、というメリットがそれぞれある。

この結果を全国で生産されている豆腐へ適用すると、食品ロス約5,840トンをほぼゼロにすることが計算上可能になるという。世界の食糧援助量の約2倍ともいわれ、その半数以上が家庭ではなく流通の過程で発生している、日本の「食品ロス」の現状を是正するものとして期待される。

季節もの製品の生産量調整・モーダルシフトの実施
もうひとつは、気象情報を使った需要予測の利用範囲拡大だ。気象情報を活用し、「冷やし中華つゆ」のような季節もの製品における最終生産量調整や、モーダルシフトの実施による二酸化炭素排出削減を行った。

モーダルシフトとは、二酸化炭素排出量の削減や物流の効率化などの観点から、自動車(トラック)から貨物鉄道や海運へ輸送手段を転換することをいう。

日本気象協会が提供する「最適航路情報」や「2週間先気温予測情報」、「中長期予測情報」の利用により、ある製品の最終在庫を約90%削減したり、貨物1トンあたりの二酸化炭素排出量を約54%削減したりすることなどに成功した。

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ほかにも、同プロジェクトに賛同する企業・団体が「商品需要予測の情報をもとに生産、配送、在庫管理等を行っている」ことの意思を表明する「eco×ロジ(えころじ)」マークの制定などを行った。

日本気象協会は、2017年4月1日から同プロジェクトの内容を「商品需要予測事業」として正式に開始。食品業界をはじめ、「気象によるリスク」に直面するあらゆる業界を対象に、気象情報をもとにした商品需要予測情報の提供および問題解決を支援するコンサルティングサービスを提供するとしている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

日本気象協会 プレスリリース
http://www.jwa.or.jp/news/2017/06/post-000856.html


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