日本人として、アメリカ人として
日本とアメリカの両国籍を持つフィギュアスケート選手、長洲未来さんが、バンクーバー冬季オリンピックのアメリカ代表入りを決めたことで、日本からもアメリカ代表チームへの注目が集まっています。
長洲さんの両親は共に日本人で、本人はアメリカの文化の中で育ちました。そして、アメリカを代表して、世界の舞台へと向かいます。
アメリカのフィギュアスケートチームにかかる期待
アメリカのフィギュアスケート代表選手には、レイチェル・フラット選手と長洲さんの2人が決定しています。フラット選手は17歳、長洲さんは16歳。フィギュアスケートの戦いに、若さは無視することのできない要素となります。
1998年のオリンピックでタラ・リピンスキーとミシェル・クワンが1位と2位を独占した時も、彼女たちは15歳と17歳のティーンエイジャーでした。
アメリカは1964年以降、フィギュアスケートでメダルなしのままオリンピックを終わらせたことがありません。1961年、不幸な飛行機事故で国内屈指の実力を持つフィギュアスケート選手、そのコーチや親族を全員亡くしてから、アメリカは3年間メダルから遠のくという屈辱を味わいました。
アメリカが恐れていること、それはメダルなしで彼女たちがオリンピックから帰ってくることなのです。
しかし、ここで彼女たちの年齢が、思わぬ形で頭をもたげることになりました。レイチェル・フラット選手は全米選手権で初優勝を飾り、オリンピックへの切符を手にしましたが、国際大会での経験を問われると決して十分ではありません。
また、長洲選手に関しては、幼い年齢が仇となって、国際大会で本格的に勝負をした経験がありません。年齢規制により、大きな大会での経験といえば、すべてジュニア選手権なのです。
現在アジア3大スケーターに挙げられているキム・ヨナ、浅田真央、安藤美姫選手は全員、国際大会での優勝経験があり、メダルも複数獲得しています。
国際大会での優勝経験無しでオリンピックメダルを獲得することになれば、カナダのリズ・マンリー以来、20年ぶり以上の快挙となります。アメリカの選手となれば、1972年のジャネット・リンにまで遡らなければいけません。
米メディアはこのことから、この2人がメダルをアメリカに持ち帰る可能性は低いだろうと締めくくっています。
チャレンジする若さ
「かかって来なさいよ」
長洲の言葉に、取材陣も面食らったようです。
「とにかくレイチェルと私なのよ。(よく比較に挙げられるキム・ヨナ、浅田真央、安藤美姫選手らを指して)とりあえず彼女たちをぶっ飛ばしに行くんだから」
指鉄砲で銃を撃つジェスチャーを織りまぜながら、強気に「やっつける」という表現を強調する彼女からは若さが溢れています。彼女の年齢は、長野五輪のタラ・リピンスキーに次ぐ幼さです。
「このチャレンジを喜んで受け入れないとね。私たちは準備万端よ。それに若くて、エネルギーに満ち溢れてる。」
フラットもこうインタビューに答えています。
彼女は過去にキム・ヨナ選手に勝った経験もあり、今回の全米選手権優勝も、順当な結果だったといえる実力を持っています。もしライバルの3選手のうち、誰かが不調に見舞われることがあれば、メダルも夢ではないとアメリカ国民は期待を寄せているようです。
アメリカを代表する日系人の系譜
長洲未来さんは、1993年4月16日にカリフォルニア州に生まれます。彼女の両親は共に日本人で、彼女自身はアメリカ育ちです。両親の出身地は、茨城県と長野県だそうです。
日本とアメリカの両方の国籍を保持しており、過去日本スケート連盟が日本への移籍を打診したこともあります。日本語に問題はないようですが、アメリカの教育を受けているので、読み書きは苦手だといいます。
スケートを始めたのは5歳の時で、それまで両親とゴルフをしていたものの、ある日悪天候でたまたま代わりにスケートリンクへ向かったのが最初きっかけだったといいます。
両親はロサンゼルスで寿司店を営んでおり、決して恵まれた環境でスケートに打ち込めたわけではなく、全米選手権で優勝し、頭角をあらわすまでは、エキシビジョン大会をこなしたりしながら選手生活用の資金を調達するという経験もしているようです。
Rachael Flatt, Mirai Nagasu will face stiff Olympic challenge長洲未来、両親はロス近郊ですし店経営Wikipedia - 長洲未来